トークンとは? 「なぜメッセージごとにコストが異なるのか?」というご質問を多くいただいています。透明性を重視しているため、仕組みを隠すのではなく、LLMの料金構造について簡単にご説明します。 当社では、AIプロバイダーが設定する料金に30%のサービス料を加算しています。そのうち25%は、クリエイターへの利益還元に充てられます。詳しくは「透明な価格設定」をご覧ください。 トークンとは、AIが文章を処理・理解するための基本単位です。AIが読み取り、生成する言語の「構成要素」とも言えます。 仕組みについて: メッセージを送信すると、AIは処理前にそれをトークンに分解します。 トークンは単語全体、単語の一部、または1文字の場合もあります。 英語では平均して、1トークンは約4文字、または1単語の約4分の3に相当します。 例:「Hello, how are you?」≈ 約6トークン トークンが重要な理由: コスト: 多くのAIサービスでは、使用されたトークン数(入力・出力の両方)に基づいて料金が計算されます。 コンテキスト制限: AIモデルには、1つの会話の中で処理できるトークン数に上限があります。 レスポンスの制限: AIが1回のレスポンスで生成できるトークン数にも上限があります。 実際の目安: 短いメッセージ(約50語)≈ 65〜70トークン 中程度の段落(約200語)≈ 265〜280トークン 長めのロールプレイのレスポンス(約500語)≈ 665〜700トークン 3種類のトークン ISEKAI ZEROでAIとチャットする際、トークンは3つの形で使われます。 1. 入力トークン(Input Tokens) AIに送信するプロンプトやメッセージ。 入力するコマンドや指示。 例:「冒険者たちに、自分は本物の悪魔ではないと説明しようとする。」 2. キャッシュトークン(Cache Tokens)―スマートメモリシステム 保存された過去の会話履歴。 キャラクターの詳細な説明や設定・背景情報。 世界観に関する情報や、その時点のシーンの状況。 これらを保存しておくことで、AIは毎回すべての状況を最初から読み直す必要がなくなります。 3. 出力トークン(Output Tokens) AIが返答として生成するストーリーの内容。 キャラクターのセリフやレスポンス。 シーンの描写やナレーション。 会話におけるトークンの流れ ステップ1:アクションを送信する 送信したプロンプトは、入力トークンとして処理されます。 例: 「ただの旅人だと衛兵たちを説得しようとする。」 ステップ2:AIがリクエストを処理する AIはメッセージを読み取り、関連するキャッシュトークン(過去のストーリーの状況)とあわせて、現在の状況を理解します。 ステップ3:AIが返答する AIはストーリーの続きを出力トークンとして生成します。 例: 衛兵はじっとこちらを見つめる。「普通の旅人に角は生えていない」と低くつぶやきながら、剣に手をかけた…… ステップ4:重要な情報がキャッシュされる AIはこのやり取りから重要な情報を自動的にキャッシュトークンとして保存し、次回以降に活用します。これにより、次のやり取りがより速く、より安くなります。会話履歴全体を再読み込みする必要がなく、重要な情報はすでに記憶されているためです。 なぜこれが重要なのか 入力+出力 = 直接コスト(1メッセージごとに発生する費用) キャッシュ = コスト削減(同じ情報の再処理による高コストを防ぐ) 会話が長くなるほどキャッシュ使用量は増えますが、全体的なコストは抑えられます。 各レスポンスはキャッシュされたメモリをもとに生成されるため、ストーリーが一貫して続きます。 メッセージによってコストが変わる理由 長さが似ているメッセージでも、コストが異なる場合があります。その理由を説明します。 キャッシュシステムはベストエフォート方式で動作する AIは、会話履歴をキャッシュ(保存)することでコスト削減を試みます。 ただし、再利用できるのは有効なキャッシュのみです。キャッシュシステムは、現在のコンテキストに応じてベストエフォート方式で機能します。また、すべてのLLMモデルがキャッシュに対応しているわけではありません。 重要: キャッシュされたトークンは、通常の入力トークンに比べて大幅に安く処理されることがありますが、割引率は状況やモデルによって異なります。 キャッシュによるコスト削減の例 会話の処理に 10,000入力トークン が必要だとします。 そのうち、AIが過去のやり取りから 8,000トークン をキャッシュとして再利用できた場合、結果としてその 8,000キャッシュトークン は、通常価格のごく一部(多くの場合は10%未満ですが、変動する場合があります)で処理されます。 節約の内訳: 2,000の通常入力トークン = 通常料金 8,000のキャッシュトークン = 大幅割引(割引率は変動) 合計:10,000トークンすべてを通常料金で処理する場合と比べて、大幅に安くなります。 キャッシュの有効性が変わる理由 キャッシュが有効に機能する場合: ✅ アクティブにチャットしている(最後のメッセージから5分以内)  ✅ 会話履歴が変更されていない。 ✅ キャラクターの詳細が変更されていない。 ✅ 過去のメッセージを編集していない。 キャッシュが失われる、または効果が下がる場合: ❌ 5分以上操作がない(キャッシュが期限切れになる)  ❌ 過去のメッセージを編集した(その時点以降のキャッシュが無効になる)  ❌ キャラクターの詳細を変更した(コンテキストが変わる)  ❌ 過去の会話内容が変更された ❌ AIプロバイダー側でサービス障害が発生している 5分ルール キャッシュは操作がない状態が5分続くと期限切れになります。 5分以内に返信した場合 → キャッシュが有効 → 低コスト 5分以上空いた場合 → キャッシュが期限切れ → 入力トークンが通常料金で計算される 休憩後にコストが上がることがあるのはこのためです。AIはすべての情報を通常料金で再読み込みする必要があります。 まとめ キャッシュシステムはコスト削減を目的としていますが、以下の条件が必要です: 継続的なやり取り(5分以内の返信) 会話履歴を編集しないこと キャラクター情報を変更しないこと コストを抑えるためのヒント: キャッシュを維持するために5分以内に返信する できるだけ過去のメッセージを編集しない チャットを始める前にキャラクターの詳細を決めておく 細かい休憩を何度も取るより、セッション間にまとめて長い休憩を取る キャッシュは「ベストエフォート方式」であり、保証されるものではありません キャッシュはベストエフォート方式で動作しており、常に成功が保証される仕組みではありません。制御できないさまざまな要因によって、キャッシュが機能しない場合があります。 キャッシュが予期せず機能しなくなる原因: サーバー側の要因 —  アクセス集中、メンテナンス、システム更新などにより、AIプロバイダー側でキャッシュがクリアされる場合があります。 モデルのルーティング — リクエストが、キャッシュデータを保持していない別のサーバーインスタンスで処理される場合があります。 インフラの変更 —  バックエンドの更新や負荷分散によって、既存のキャッシュが無効になることがあります。 トークン制限 — 会話が長くなりすぎると、古いキャッシュ内容が削除される場合があります。 プロバイダーのポリシー —  キャッシュの扱いはAIプロバイダーによって異なり、事前の告知なく変更されることがあります。 注意点: すべての条件を満たしていても(5分以内の返信、メッセージの編集なしなど)、キャッシュミスによってコストが高くなる場合があります。これは異常ではなく、分散型AIシステムの仕組みによる通常の動作です。 要点: キャッシュは、全体として見るとコスト削減に役立ちますが、個々のメッセージに必ず適用されるわけではありません。そのため、「通常は適用される可能性がある割引」として捉え、常に保証されるものではないとご理解ください。 トークンコストの計算方法 例:DeepSeek V3.2 の場合 種別 単価 入力トークン 100万トークンあたり 29.4マナ/アルケイン 出力トークン 100万トークンあたり 44.1マナ/アルケイン   トークン内訳:合計 61,810トークン プロンプトトークン:61,608 キャッシュ済み:30,784 新規入力:30,824(61,608 − 30,784) 出力トークン:202 コスト計算: 新規入力トークンのコスト = (30,824 ÷ 1,000,000) × 29.4 = 0.9062256 マナ キャッシュトークンのコスト = (30,784 ÷ 1,000,000) × 2.94 = 0.09050496 マナ 出力トークンのコスト = (202 ÷ 1,000,000) × 44.1 = 0.0089082 マナ 合計:1.00563876 マナ もし61,608プロンプトトークン すべて が 通常料金 で請求された場合: 入力トークンのコスト = (61,608 ÷ 1,000,000) × 29.4 = 1.8112752 マナ 出力トークンのコスト = (202 ÷ 1,000,000) × 44.1 = 0.0089082 マナ キャッシュなしの場合:1.8201834 マナ 節約されたトークンコスト:0.8147958 マナ(44.75%削減) トークンの種類まとめ 項目 入力トークン キャッシュ読み取りトークン 出力トークン 説明 送信する内容 AIが記憶している内容 AIが生成する内容 コスト 中程度 非常に安い 最も高い 理由 AIがテキストを読み取る AIが保存済みの内容を再利用する AIが新しい内容を生成する